数学の楽しみ方(自然科学研究会1)


会社の同僚の方とたまに自然科学研究会なるものを開催しております.
自然科学のあるテーマに沿って自由にプレゼンするものです.
私は「数学の楽しみ方」というテーマでプレゼンしました.

数学の世界

高校までは方程式や関数,集合,数列などを勉強しますが,これは一体何のために勉強しているのでしょうか.

数学の歴史を辿ると,そもそもの始まりは,狩猟や土地(農耕)です.人間は狩猟生活を効率的に行うために数を数えることや土地の測量を行い始めました.

今では当たり前ですが,その当たり前も祖先が発見したものなのですね.

そこから代数学という分野が発展してきたと思います.

代数学では、そういった具体的な問題を解くための道具(理論)として、「方程式」や「群」などが発明(発見)されてきました.

現代数学は高度に抽象化されて,この「群」などが研究対象になっているため,一般の方には分かりづらいのだと思います.そして,さらにその基礎となる数学を高校で学んでいるため,一体数学が何の役に立っているのか分かりづらくなっているのです.

下の図は私が思う数学の世界です(ただし,数学修士の知識で整数論専攻だったため偏りがあることや知識が不足している点はご容赦ください).大きく,代数,解析,幾何の分野があり(あとは応用数学もありますが),これが歴史的に生まれたもので,それらを支える共通の道具として高校までの数学があり,代数,解析,幾何の各道具(理論)だけを高度に抽象化して研究するのが大学以上の数学です.

最先端の数学になると抽象化されすぎており,もはや追いかけることも大学卒業レベルでは不可能です.

数学の楽しみ方

では数学の楽しみ方とは,どんなものがあるのか.大きく次の3つと考えます.

問題を解くというのは,研究者が解くような最先端のものから,数学検定や高校までの数学の答えのある問題を解くことがあります.正直,私は研究者に向いておらず,センスも頭の良さもありませんでした…でも,数学検定を受けたり,大学への数学等の問題を考えて解けた時は高揚感があります.
次の美しさを感じるというのは,人それぞれ感じ方も違うと思います.私が感じる美しさは,宇宙の真理的なものです.複雑な現象が数式でシンプルに表されるということに真理を感じます.この点は,偉大なる数学者が残した本や参考書を読んで理解するだけで,私は満足です!!
最後の実世界で使うというもの,楽しみ方の一つです.例えば,最近ではデータ分析やAIで数学の必要性が叫ばれていますが,とても嬉しいことです.数学は厳密な論理体系を追うものであり,実世界に役に立つとかどうか関係無いという考えもあります.しかし,実際どうかというと,自然科学に数学は必須ですし,第三次AIブームを支えているディープラーニングも数学です.また論理物理のために発展した数学もあるようです.

問題を解く

ここで,問題を解くことについて良く聞かれるのが,まだ分からないことあるの?という質問です.数学者はどんな問題を解決しようと研究しているのでしょうか.もっとも分かりやすいのは,100万ドルの懸賞金のついた7つのミレニアム問題です.

この中で解決されたのはポアンカレ予想のみです.そして最も有名な問題はリーマン予想でしょう.これは素数の規則性に迫る予想で,素数は我々のインターネット社会の暗号理論でも活躍する数です.

予想の主張だけ見ても全く分かりませんが,
$$2,3,5,7,11,13,17,19,23 \cdots $$という一見不規則に現れる素数という数の元素に実は規則性があるかも知れないということを言っており,神の意志を感じられずにはいられません!!私も素数は好きで,下記のようなものさしをわざわざ京都大学まで買いに行きました.

こんな感じでほのぼのとしたプレゼンをやっております…

同僚の方の感想としては,ちょっと難しいと言われたので,より身近な数学の話に絞ってリベンジできればと思います.

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