ガロア理論その4 〜準備:有限次拡大と同型写像の個数〜


これまで方程式を解くために数の世界を広げることと、根のシャッフル(体の同型写像)を考えてきました。ここでは、拡大した体の同型写像が何個あるかを調べます。標数が0のときは、\(\mathbb{Q}(\sqrt2,\sqrt3)\)や\(\mathbb{Q}(\sqrt[3]{2},\omega)\)のような複数個の数を添加して生成された有限次拡大の体は、実は1つの元を添加するだけで生成できることができます(単純拡大になる)。このことから、同型写像の個数は、(標数0の体では)添加した数の行き先によって決まります。

なお、この記事は、桂 利行 (著) 東京大学出版 代数学3体とガロア理論で勉強した内容を解説しています。

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双対空間の基底

双対空間とは線形代数で出てくる概念ですが、いまいちありがたみが分かりませんでした。
テンソルや微分形式を勉強していると、なんとなく双対ベクトルとは、ベクトルとペアとなりスカラーを取り出すセンサーの役割のように思えてきました。実際、積分で出てくるdxは方向ベクトルに対するセンサーであることがだんだん見えてきて、接ベクトルに対する双対空間の元であると定義されます。(独学を通した個人的な感想なので、その点ご容赦ください。。)

ここでは、将来テンソルや微分形式を扱うための準備として、ベクトル空間の基底に対する双対空間の基底を構成します。

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